ISO70 – 省エネで快適な家を実現する最先端ガレージドア
Novofermグループは1955年、高品質ドアを製造するドア・シャッターメーカーとしてドイツで設立されました。同社の最新製品「ISO70プレミアムプラスセクショナルガレージドア（以下ISO*170）」は、主力ラインナップであるISOシリーズの中で最上級の製品です（製品名に含まれる「70」は約70ミリのパネル厚を表します）。同製品は、特許技術で実現した高度な断熱性能を有し、水や汚れから守る最高機能のダブルフロアシールを装備。また、ボールベアリングタンデムローラーによって非常にスムーズな動きを実現するなどの最新機能を備えています。
2016年からNovofermグループのインターナショナルシニアプロダクトマネージャーを務めてきたPascal Bühner氏。20歳以来のキャリアのほぼ全てをシャッターやガレージドアに捧げ、ヨーロッパ住宅市場に関する豊富な知見をもつPascal氏にISO70開発にかけた想いを伺いました。
最先端技術によって、
昔ながらのガレージドアが、
省エネに優れた快適な住まいを
支える
住宅の一部に
生まれ変わりました。
「ガレージを単に愛車を保護するための製品ではなく、住宅の一部としてさまざまな目的に活用できる貴重なスペースと考えている」とPascal氏は語ります。
これを実現するために、Pascal氏はモチベーションと情熱を、R＆Dや製造部門のエンジニアたちを含むプロジェクトチーム全体に共有してきました。まさに自分たちの子供を育てるように、チーム全員が新製品の誕生に情熱を注いできたのです。
*1 ISO … Isolation
形だけではなく、本当の「サステナビリティ」の実現に向けた製品開発
最高の製品を開発するために、
私たちはニーズ調査を
欧州各国で行いました。
１つや２つの市場ニーズではなく、
多種多様な市場ニーズを
満たす製品を、
ドイツに１つ
しかない製造施設から
送り出すことが必要だからです。
例えば、フィンランドやスウェーデンなどの北欧諸国では、寒い冬にエネルギーコストを節約できる高機能な断熱材が高く評価されます。また、持ち家率が85％と非常に高いポーランドでは、政府が低いU値*2 （高い断熱性能を意味する）を持つ住宅を奨励する財政補助があるなど、市場の特徴は様々です（ドイツの持ち家率は平均50％）。
また、安全とセキュリティに対するニーズも忘れてはいけません。ISO70は設計上耐盗難性（RC2）に取り組んでおり、ガレージ内にある大切なもの全てに対して万全な機能を確保しています。さらに、世界規模で環境問題や気候変動による悪影響が深刻化している中、持続可能性に対する関心も高まっていることも重要視しなければなりません。
開発チームは、こうした多様なニーズを満たすために、ただ製品の多機能性を追求するのではなく、周辺設備を含めた包括的なアプローチ、即ちソリューションに注力しました。
持続可能性を評価する際には、常に責任感を持ち続けることが重要です。
*2 U値は「熱伝導係数」とも呼ばれ、低い値ほど熱の伝導速度が遅い。
持続可能性とは、ウェブサイトに
グリーンステッカーを
貼るだけの
簡単なものでは決してありません。
骨の折れる長いプロセスですが、
私たちはその実現に
向けて行動
を変え続けなければならない
のです。
実際にNovofermグループは、すでにガレージドア部品の梱包材をビニールからリサイクル可能な紙または段ボールに置き換えるなどの取り組みを始めています。
気候変動とエネルギーコスト高騰への対応
開発中に直面した最大の課題は、環境パフォーマンスに対する高い期待に応えることでした。持続可能な社会への取り組みという意味で、ISO70の最も大きな魅力はエネルギー効率の最大化です。0.9W/m²Kという低いU値は、ポーランドをはじめとする各国の政府補助金の基準を十分満たせるものです。その優れた断熱性能により、北欧のお客様は厳冬の間に暖房費を大幅に節約することが可能。世界規模でもエネルギーコストが上昇しているなか、ISO70はタイムリーで魅力的なソリューションになります。
具体的な新機能を見ていくと、まず注目するべきは熱損失を効果的に防止するダブルフロアシールと70ミリ近くのパネル総厚の組み合わせです。さらに、PUR硬質フォームコアなどの目立たない部品やそれらの間に追加したシールによる特許取得済みの断熱セクションなど、全ては熱伝導率を最小限に抑えるように設計されています。
本製品の洗練されたデザインは、成熟したテクノロジーと生産設備、それにNovoferm社が数十年にわたる技術革新を通じて蓄積された広範な知見に基づいています。さらに、開発段階では約50,000回のテストを実施。同じく数十年の経験で確立された厳格なQA（品質保証）プロセスにより、出荷する全ユニットの高い品質が保証されています。
一方、本製品の開発期間は原材料価格が一夜で40％も上昇するような困難な時期でもありました。ガレージドアシステムはシンプルな製品に見えて、実は補強板用の鋼材や開閉動作をコントロールするマイクロチップなど、膨大な材料と部品が含まれています。厳しい供給環境下での調達と競争力ある価格の維持を両立させるために、多くの困難を克服しなければなりませんでした。
一生に一度かもしれないからこそ
お客様の視点から見れば、ガレージドアは一生に一度しか買わないものかもしれないので、長期的投資になります。
我々は、今後10～15年間の
市場ニーズを満たせる
製品開発を
目指しています。
ISO70は信頼性と静粛性に優れ、高いエネルギー効率を誇る魅力的なハイエンド製品です。また、趣味やDIYをはじめとする多数の利用シーンが想定される空間としてガレージの在り方が変化している中、ISO70はそのニーズの変化にも対応しています。販売されて以来のお客様からの声を聴くと、ISO70は生涯投資製品として成功していることが確認されています。
近年、お客様は製品自体だけでなく周囲の住宅環境を含めた“全体”に関心を寄せています。そのため、変化する市場環境と顧客ニーズに対応することが最も重要です。IoTおよびスマートホームシステムとの統合も、ISO70による顧客体験価値の向上を実現した要素の一部です。
将来に向けた視点から見れば、従来重要視されてきた材料や生産設備よりも、もはや周辺インフラへの投資がドアメーカーにとってより大切になっています。
包括的なソリューションプロバイダーとして、気候変動、省エネ、持続可能性などのグローバルな課題を解決する新しい価値を提供することを目指す上で、他業界とのオープンコラボレーションも鍵となります。
ISO70の開発チームの挑戦はまだまだこれからです。チーム一同、情熱を持って、私たちの理念である
「We Make Your Business Easier」を実現していきたいと思います。