三和グループのグローバル戦略

1986年に香港に三和シヤッター(香港)を設立したのを皮切りに、三和グループは同業他社に先駆けて、グローバル化を進展させてきました。現在では、世界25の国と地域で事業活動を展開し、「動く建材」のグローバル・メジャーとして、主要地域である、日本・北米・欧州では、いずれも強力なプレゼンスを確立しています。

日本

業界特性・市場環境

シャッター業界は当社とほか3社で重量シャッター(ビル用、工場用、倉庫用などの比較的大きなもの)、軽量シャッター(ガレージ用、商店用の比較的小さなもの)ともに約9割のシェアを占める寡占状態にある業界です。重量シャッターは、非住宅向けの建設投資の回復やe-コマースの拡大により増加傾向にあります。軽量シャッターは、個人商店の減少、コンビニの増加も手伝い長期減少傾向が続いていますが、近年は戸建住宅のガレージ用として設置されることも増加しています。

一方、ドア業界はシャッター業界と比較すると小規模な製造業者が多く存在する業界です。当社はほぼ受注生産ですが、規格製品を生産している業者も存在します。市場環境については、インバウンドの拡大や、民間設備投資の緩やかな回復とともにオフィス向けドア、ホテル向けドア、医療・福祉施設向けドアを中心に需要の拡大が続いています。

戦略

日本の建築市場は、2018年から2019年にかけ、緩やかな増加となる見通しです。一方、建設業就業者の高齢化や需要増に伴い、建設業界の労働力の需給は逼迫しています。

こうした中、販売価格の値上げによる基幹商品の利益確保と、多品種化による更なる成長を図っていきます。市場ニーズに対応し、環境に配慮した商品のラインアップを拡充するほか、気象警報に連動してシャッターが閉鎖する窓シャッターなどのIoT関連製品にも注力し、「安全、安心、快適」を提供していきます。

労働力の確保に向けては、従業員は定期採用者に加えて、現場の人材を中心に中途採用に努め、また、防火設備の定期検査報告制度への対応に合わせて、施工技術者は約70名、防火設備検査員資格保有者は約210名の増員(2019年3月末現在・前年度比)という形で先行投資を行っています。これで十分という水準ではありませんが、将来に向けて確実な手は打てていると捉えています。また、インフラ整備としても、間仕切事業の拡大などに向けた大阪工場が2018年4月に稼働したほか、生産・物流の業務効率化に向けたシステム投資も行っていく予定です。

北米

業界特性・市場環境

日本ではシャッターと言えば開口部の上に設置されたケースにシャッターを巻き取って収納するタイプが主流ですが、欧米においては横長のパネルをつなぎ合わせたものをレールに沿って天井に水平にスライドするタイプのものが主流です。それらの製品は日本のような受注生産品ではなく、特にガレージドアは規格品が主体となっています。

戦略

北米事業では、良好な米国市場を背景に、基幹事業の強化および成長に努めます。ODCのシェアが相対的に低い、開拓余地のあるニューヨークなどの大都市圏での売上拡大を図るべく、販売チャネルの強化策を実施するほか、住宅用・産業用ともに製品のラインアップを拡充しています。また、新ERPの導入を進め、販売機会の増大と効率的な経営を図ります。

欧州

業界特性・市場環境

欧州のドア業界、ガレージドア、産業用ドアは、日本と比較すると規格品が多い市場です。ドイツの大手企業ハーマン社、スウェーデンの大手企業アッサアブロイ社などが主要競合相手となっています。

戦略

欧州事業では、構造改革を強力に推進するとともに、買収企業との統合シナジーの追求や、サービス事業の拡大を強力に推し進め、欧州市場でのプレゼンスを高めていきます。具体的には、セクショナルドアの生産能力拡大を期して、アルファ社のオランダ工場を拡張し、2019年1月から稼働しました。欧州市場において最大級の産業用セクショナルドア工場となりました。また、ポーランド工場で生産しているドックレベラーは、旺盛な需要に対応するため生産能力を拡大。サービス事業については、ボルトン・ゲート・サービス社との統合シナジーを推進していきます。

アジア・中国

※2018年度アジア各社は持分法適用会社です。

業界特性・市場環境

ASEAN・中国などアジア地域にも当社グループは進出していますが、売上は全社合計で100億程度の規模です。この地域では、一部の会社を除いて欧米企業のように現地企業の買収による進出ではなく、現地資本とのジョイントベンチャー(JV)による展開を行っています。したがって、販売チャネルの構築、施工技術者の育成などは自前で行う必要があります。

戦略

現状は、各国マーケットにおける基盤整備に注力しており、十分な成長が実現できていません。利益体質への転換を果たし、増収増益基調とはなっていますが、早急に抜本的な成長戦略にも着手していきたいと考えています。ローカル化の更なる推進やグループ会社間の連携強化をはじめ、アジア域内での横断的な商機拡大にも挑戦し、次なるステージにステップアップしていく構えです。

2018年度、中国事業とアジア事業とに分け、それぞれの地域での一体運営の強化に注力しています。また、2019年度からは、主要4社を連結対象とする予定です。

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