方針
三和グループは、事業を通じて気候変動による影響を低減・回避する緩和策・適応策を促進し、持続可能で豊かな社会の実現に貢献します
気候変動の緩和に貢献する環境配慮商品の売上比率(連結)
三和グループは、省エネルギーや温室効果ガス排出量の削減に寄与する様々な商品をグローバルで提供しており、日本、ODC(北米)、NF(欧州)の商品別売上のうち独自に分類した「環境配慮商品」を集計しています。2019年度の売上は合計で312億円、連結売上高における比率は7.1%です。


気候変動の緩和に貢献する環境配慮商品の分類
三和シヤッター工業
再生可能エネルギーを活用した商品(ゲートシャッター、窓シャッター)、気密シャッター、断熱オーバースライダー、ドックシェルター、エアーシェルター、断熱3方枠、ビニフレックス、シートシャッター、スパイラルシャッター、ターボ、エアシャッター、エアシャワー、防熱扉、テーブルリフター、ドックレベラー
ODC
商業用オーバースライダー、ハイパフォーマンスドア、断熱トラックドア
NF
セクショナルガレージドア、産業用セクショナルドア、スピードローラー、ドックレベラー
※基準にそって一部別カテゴリーに按分して計算しています
気候変動の緩和に貢献する商品群
三和グループでは、環境に配慮した商品・サービスの提供を行うことにより、持続可能な豊かな社会の実現に貢献しています。
省エネルギー商品
気密性を高め空調効率を向上させる商品や、断熱性を高めることで冷暖房にかかる電力消費量を低減する商品等をグローバルで提供することで、世界中の工場、物流センター、オフィス、住宅などの省エネに寄与します。
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高速シートシャッター「クイックセーバー」
(三和シヤッター工業) -
高速シートシャッター「White door」(ODC)
工場の出入口などに使用される高速シートシャッターやハイスピードドアです。頻繁に開閉を繰り返しても、速い開閉スピード・高い気密性能により、安定した空調を維持することができます。
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断熱ガレージドア「ISO70」
(NFグループ)厚さ70mmの断熱パネル、断熱材が充填された表面材の熱縁切り処理などにより、外気との温度差に左右されない庫内温度の安定を実現させます。
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ドックレベラー「L730i」
(NFグループ)物流倉庫の搬入口でトラックの荷台との高さを合わせる装置をドックレベラーといいます。ドックレベラー下部に断熱パネルを使用することで外気の流入や室内空気の流出を抑制し、断熱効果を高めています。
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窓シャッター
「マドモアスクリーンS メッシュスクリーン
内蔵仕様」(三和シヤッター工業) -
環境技術実証事業ロゴ
シャッターボックス内にメッシュスクリーンが内蔵されているため、夏場はサッシ全面を覆って日射熱の侵入を抑え、冷房効果を高めることができます。環境省による平成21年度環境技術実証事業で、〈日射遮蔽網戸(窓全面を覆う網戸により日射熱取得を抑制する技術)〉として実証されました。
再生可能エネルギーを活用した商品
「サンゲートソーラー」「マドモアスクリーンS ソーラータイプ」は、ソーラーパネルを搭載することで再生可能エネルギーのみで稼働する環境配慮商品です。
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太陽光発電システム「サンゲートソーラー」
(三和シヤッター工業)太陽の自然エネルギーで開閉する住宅用シャッターゲートです。バッテリーを搭載しているので災害時には電気製品の非常用電源としても使用することができます。
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窓シャッター
「マドモアスクリーンS ソーラータイプ」
(三和シヤッター工業)ソーラーパネルを搭載し、太陽光発電で開閉する環境配慮型窓シャッターです。電源はシャッターに付属のソーラーパネルとバッテリーから取るので、現場での電気工事は不要です。
緑化商品
屋上緑化・壁面緑化は、ヒートアイランドの緩和や空調負荷低減による省エネルギー効果、二酸化炭素の吸収効果があり、気候変動の緩和・抑制につながります。
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屋上緑化システム「コフレガーデン」
(三和シヤッター工業)景観の向上に加え、夏場のガレージ内の温度上昇や母屋への強い照り返しを抑える効果など、心地よい暮らしをサポートします。
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壁面緑化システム「アクアヴェール」
(昭和フロント)建物のファサードと植物が一体となった壁面緑化システムです。(株)サカタのタネと共同開発し、高い意匠性と安全性を実現しました。
気候変動の適応に貢献する商品群
防水商品
近年、気候変動や異常気象の影響による自然災害は増大傾向にあり、大型台風や突発的・記録的な集中豪雨による浸水被害が発生しています。こうした気候変動による災害の影響を抑制する適応策、都市型水害の防止策として、三和の防水商品は「簡単・すばやく・安全」をキーワードに、建物の出入口のみならず、地下街への出入口を浸水から守り、都市の安全に貢献しています。
地球温暖化が進む世界において、浸水被害から命・財産を守ることのできる、将来的に大きな成長が期待できる商品群です。
![]() (三和シヤッター工業) |
![]() (三和シヤッター工業) |
![]() (三和シヤッター工業) |
業界初の防水機能がついた電動パネルシャッターです。通常時は管理用のシャッターとしても使用でき、非常時には浸水高さ3mまで対応可能。 |
軽い操作性で浸水高さ2mまで対応可能。防火扉として使用することもできるスチールドアです。 |
日本下水道事業団の定める防水型建具に必要な設計範囲(W2500×H3000)に対応。津波荷重に耐える高強度の構造で、機械室や設備室の出入口に最適です。 |

業界初の防水機能がついた電動パネルシャッターです。通常時は管理用のシャッターとしても使用でき、非常時には浸水高さ3mまで対応可能。

軽い操作性で浸水高さ2mまで対応可能。防火扉として使用することもできるスチールドアです。

日本下水道事業団の定める防水型建具に必要な設計範囲(W2500×H3000)に対応。津波荷重に耐える高強度の構造で、機械室や設備室の出入口に最適です。
上記3商品は全てJIS A 4716「浸水防止用設備建具型構成部材」の適用商品です。
ウォーターガード 防水シャッター 開発の歩み
製品概要

2014年10月より全国発売した三和シヤッター工業の「ウォーターガード 防水シャッター」は浸水高3mまで対応できる電動パネルシャッターで、通常時は管理用シャッターとしても使用できます。浸水の危険性を察知した際には、圧迫ボタンを押して圧迫機構を作動させることで防水性能を発揮します。

開発のきっかけとなったのは、2011年の東日本大震災でした。宮城県仙台市は、津波による大きな被害を受けましたが、仙台塩釜港にある下水処理場の建屋には機械室に鋼製扉が設置されていたため、被害を免れていました。この情報を受け、三和シヤッター工業では防水商品の開発に力を入れ、防水ドアをはじめとした防水シャッターの開発に取り組んでいきました。開発段階では水圧に耐え漏水量を抑えるゴムの開発に時間を要しましたが、1年未満で業界初となる防水シャッターを開発することができました。


高い耐風性能をもつ商品
気候変動の進行に伴い、風害などの災害リスクが高まると予測されており、近年では毎年のように大型化した台風が発生しています。
防災・減災、国土強靭化の潮流の中で、商業施設、工場、物流倉庫や一般住宅など様々な開口部において、これまでに経験のない大規模な災害を想定した高い耐風性能が求められるようになってきています。
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高強度シャッター 耐風ガード
(三和シヤッター工業)台風対策としてより高い耐風圧が求められる商業施設や工場、空港等の大開口部や沿岸部施設の開口部、大型物流倉庫のトラックバースや上層階に最適の高強度シャッター。高強度の耐風フックと一体化形鋼の耐風ガイドレールが標準装備されています。
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一体化形鋼ガイドレール 従来、溶接組立していたガイドレールから一体化した形鋼ガイドレールを開発。溶接レスにより、工場での生産性向上やより安定した品質確保を実現しています。
また、ガイドレール重量を約30~50%削減することで、環境負荷を軽減しました。
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高耐風圧窓シャッター マドモア耐風ガード
(三和シヤッター工業)台風などの強風による飛来物から窓ガラスを守るための高耐風圧窓シャッター。
従来比3倍の最大耐風圧(負圧)2400Paの強度を確保したことで、戸建住宅に加えて45m程度(14~15階相当)の中層マンションにもお使いいただけます。さらに、防火性能も確保しているため、延焼の恐れがあり防火設備の設置が義務付けられた開口部にも対応できます。また、アルミサッシの結露対策としても効果的です。 -
飛来物実験写真 飛来物衝突試験によって窓ガラスの破損がないことを確認しています。重さ2kgの木材が時速44kmで衝突してもサッシのガラスが割れません。