気候変動によるリスク・機会への対応

気候変動への対応・基本的な考え方

2015年12月に気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)においていわゆる「パリ協定」が採択され、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減を目的とした取り組みが世界的に進められています。

三和グループは「動く建材」のグローバル・メジャーとして、省エネ性、断熱性が高い製品を開発・提供し、建物のエネルギー効率を向上することで低炭素社会の実現を促進します。また、製造過程をはじめ事業活動において排出される温室効果ガス排出削減へ向け、当社グループはISO14001に基づく環境マネジメントシステムを構築・運用し、エネルギー使用量の削減および効率化の推進に取り組んでいます。

ガバナンス・リスク管理

三和グループは、気候変動を重要な経営課題およびリスクの一つとして認識しています。気候変動に関するリスクマネジメントに関しては、サステナビリティ委員会で検討し、代表取締役社長が取締役会に報告することで、取締役会が適切に監督を行うための体制と経営判断に取り入れるプロセスを構築しています。

気候変動に係るリスク管理

気候変動のリスク・機会と対応

三和グループでは、気候変動のリスクと機会を検討するにあたり、急速に低炭素社会へ移行する場合と、気候変動対策が実施されず温暖化が深刻化する場合の2つの可能性を想定し、リスクの低減、機会の取り込みを考えています。

世界が急速に低炭素社会へと移行する場合、炭素税の導入、排出権取引の拡大、環境規制の強化に伴い、当社事業の製造コスト増加が想定されます。一方で、多くの企業において気候変動緩和策として温室効果ガス排出量の削減が求められることから、省エネ性が高い当社製品に対する需要が高まる可能性があります。

世界的な気候変動対策が実施されず、温暖化の影響が深刻化する場合、自然災害の激甚化が懸念されることから、当社グループ・サプライヤーの生産活動、物流機能停滞による事業機会の損失につながる可能性があります。一方で、水害から命や財産を守る防水シャッター・防水ドア等を販売する当社にとって、防災意識の高まりなど気候変動適応策への社会的要請は、売上拡大の機会にもなります。

なお、当社は、「短期:~2年程度」「中期:2~5年程度」「長期:5~10年程度」の時間軸を設定し、気候変動に伴うリスクおよび機会を評価しています。

  • 短期的には新たな規制に伴う間接費の増加や異常気象に伴う生産活動や物流への悪影響をリスクと捉えています。
  • 中長期的には夏季の気温上昇に伴う生産・施工現場における生産性の低下をリスクと捉えています。
  • 一方で、長期的な機会としては、省エネに寄与する環境配慮商品や、自然災害から人命やインフラを守る防水・耐風商品等の需要の高まりを想定しています。

移行リスク

分類 主なリスク リスクへの対応
政策 ・炭素税の導入や温室効果ガス排出規制による製造コストの増加 ・製造拠点の省エネ化、設備の更新
技術 ・低炭素技術へ移行するための投資コストの増加
・環境配慮商品に対する研究開発コストの増加
・新技術への先行投資
・代替技術の調査・研究の実施
市場・評判 ・エネルギーコストおよび廃棄物処理費用の増加
・投資家、消費者からの気候変動への取り組みに対する評価の変化
・製造プロセス・梱包方法の見直し
・リサイクル・再利用の促進による廃棄物の削減
・環境配慮商品の販売拡大

物理リスク

分類 主なリスク リスクへの対応
急性
(短期)
・気候変動による局地的な暴風雨、台風に起因する生産活動及び物流の停滞とそれに伴う収益の悪化
・異常気象により生産現場や生産設備、物流インフラが甚大な被害を受けた際の復旧コストの増加、生産や出荷の長期的な停止
・事業継続計画(BCP)の継続的改善 
・社員安否確認システムの整備と適切な運用
・防水設備の導入
・防災訓練の実施・防災チェックリストの定期的な確認
慢性
(中長期)
・夏季の気温上昇にともなう生産現場および施工現場の生産性低下 ・冷房設備の導入、更新
・空調服、作業アシストスーツ等の導入

機会

分類 主な機会 機会への取り組み
気候変動の緩和に貢献する商品、サービス ・省エネに寄与する商品、再生可能エネルギーを活用した商品、緑化商品などの環境配慮商品および修理サービスの提供拡大による売上の増加 ・低炭素社会のニーズに対する新製品の開発、競争力の強化
気候変動の適応に貢献する商品、サービス ・地球温暖化による天災・水害から命や財産を守る防水商品、防災商品および修理サービスの提供拡大による売上の増加 ・気候変動に伴う自然災害の激甚化に対応する新製品の開発、競争力の強化

機会取り込みへ向けた商品開発

三和グループは、省エネに寄与する環境配慮商品や地球温暖化による水害から命や財産を守る防水商品や防災商品の開発・提供はものづくりに携わる企業としての責務であるとともに、気候変動における事業機会であると考えています。

世界的な温室効果ガス排出削減に向けた低炭素社会への流れ、消費者マインドの変化により、省エネに寄与する商品、再生可能エネルギーを活用した商品、緑化商品などの環境配慮商品ニーズの高まりが期待できます。例えば、日本、北米、欧州、アジアで発売している高速で開閉させる高速シートシャッターは、気密性を高め空調効率を向上させる商品として世界中の工場や物流センターの省エネに寄与し、温室効果ガス排出削減に貢献しています。

三和シヤッター工業の高速シートシャッター クイックセーバーS14(日本)
三和シヤッター工業の
高速シートシャッター
クイックセーバーS14(日本)
ODCの高速シートシャッター Rapid Flex(北米)
ODCの高速シートシャッター
Rapid Flex™(北米)
NFグループの高速シートシャッターNovoSpeed(欧州)
NFグループの
高速シートシャッター
NovoSpeed(欧州)
宝産三和の高速シートシャッター 快速卷帘软门(アジア)
宝産三和の高速シートシャッター
快速卷帘软门(アジア)
三和シヤッター工業の高速シートシャッター クイックセーバーS14(日本)
三和シヤッター工業の高速シートシャッター クイックセーバーS14(日本)
ODCの高速シートシャッター Rapid Flex(北米)
ODCの高速シートシャッター Rapid Flex(北米)
NFグループの高速シートシャッターNovoSpeed(欧州)
NFグループの高速シートシャッターNovoSpeed(欧州)
宝産三和の高速シートシャッター 快速卷帘软门(アジア)
宝産三和の高速シートシャッター 快速卷帘软门(アジア)

また、気候変動に伴う海面上昇や異常気象による集中豪雨から都市の機能や人々の暮らしを守るための防水商品、防災商品の需要も拡大していくと見込まれます。三和シヤッター工業では多発する大型台風や集中豪雨に対する備えとして、用途や環境、設置方法などに応じた様々な防水商品を展開しています。

ウォーターガード防水シャッター
ウォーターガード防水シャッター
ウォーターガード Sタイトドア
ウォーターガード Sタイトドア
(三和シヤッター工業)
ウォーターガード Wタイトドア
ウォーターガード Wタイトドア
(三和シヤッター工業)
ウォーターガード防水シャッター
ウォーターガード防水シャッター
ウォーターガードSタイトドア
ウォーターガードSタイトドア
ウォーターガードWタイトドア
ウォーターガードWタイトドア

気候変動の緩和・適応に貢献する商品群は「気候変動対応に貢献するものづくり」を参照

指標と目標

三和グループの中核事業会社である三和シヤッター工業では、「減らす(物流エネルギー・施設エネルギー・廃棄物原単位の削減)」「つくる(エコ商品・環境配慮設計商品の市場投入)」「買う(グリーン調達の推進)」という3つのテーマ毎に目標を設定し、施策を推進しています。各目標に対する進捗や結果に対する振り返りと改善策について、年2回の「品質・環境・CSR推進会議」で活発な議論が行われています。

短期環境目標(2021年度定性・定量目標)

減らす 物流エネルギー消費原単位 工場:2018年度比3%削減 小規模配送センターの活用や配車管理の強化等により積載率を向上することで、物流エネルギー(燃料)使用量を削減し、温室効果ガス(Scope3)の排出削減に寄与
施設エネルギー消費原単位 事業所:2018年度比3%削減 LED照明への切り替え、省エネ設備の導入、生産性向上による設備稼働時間の削減等により、エネルギー使用量を削減し、温室効果ガス(Scope1+Scope2)の排出削減に寄与
工場:2018年度比3%削減
産業廃棄物原単位 事業所:2017年度比4%削減 分別・リサイクルの徹底、設備改善により廃棄物を削減し、廃棄物処理に伴う温室効果ガス(Scope3)の排出削減に寄与
廃棄物原単位 工場:2018年度比3%削減
つくる エコ商品の市場投入 3テーマ以上 ライフサイクルの「使用」時に関連する環境配慮項目を有する“エコ商品”の市場投入により、温室効果ガス(Scope3)の排出削減に間接的に寄与
買う グリーン調達の推進と物流改善 梱包資材の3R推進に向けた4M変更:4件以上 本社購買品の梱包資材の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を推進するための4M(人、機械、方法、材料)変更を実施することで廃棄物を削減し、廃棄物処理に伴う温室効果ガス(Scope3)の排出削減に寄与

長期環境目標(2030年度定性・定量目標)

定性 定量
・事業所、工場からのCO2排出量を削減し、環境負荷を低減
・温室効果ガスの削減に間接的に寄与する環境配慮商品の開発および拡販
Scope1+Scope2のCO2排出量を、
2020年度比30%削減する
(三和シヤッター工業)
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